ありがたいけどちょっとキツかった差し入れ
引越し作業をしていればお客さんから『差し入れ』を頂くことがございます。
とてもありがたい事なのですが、中にはちょっとしんどい差し入れもあります。
過去に1番しんどかったのご紹介いたします。
おにぎり
「おにぎり貰えるならいいじゃん!贅沢言うなよ!」という声が聞こえてきそうですが、状況が普通ではないのです。
状況は引越し作業中です。
お客さんは年配の女性なのですが、荷造りや掃除作業してる状況(その手)でおにぎりを握りだしました。
あの…いま手洗ってないですよね?
手を湿らしただけでしたよね?
その光景をみてこれはどえらいことになるなと思い
「僕らは作業中なにか食べると眠たくなったり動けなったりするからいいですよ!そうゆう体質なんですよ!とにかく大丈夫ですよ!」
という必死の命乞いには耳をかしません。
馬の耳に念仏
「若いのに遠慮するんじゃないの!」
「身体を使う仕事なんだからなんでもいいから口にしないとダメだ!」
そのお母さんはもう止まる気配はありません。
出来上がったおにぎりをニコニコ顔で渡してくるお母さん。
もうレジスタンスするのは諦めるしかありません。
あぁ…このおにぎりにはお母さんの手の汚れ全部ついてるんだろうなぁ…
食ったら腹壊すんだろうなぁ…
もう心を殺して食いましたね。
人間は無になればなんでもできるもんです。
目は死んでますがものすごい勢いで食ってやりましたよ。
一筋の光が差し込む
おにぎりの中身は梅でした。
あ、待てよ、確か梅は殺菌効果あると聞いたことある!
口の中に神が現れました。
絶望の中に希望の光がみえるとはこの事です。
口の中に梅を広げて全ての米を一粒一粒つつみこむように食べました。
こんなに梅をいとおしく感じたのは人生で初めてかもしれません。
梅 グッジョブ!!梅を作った人に感謝!
結果、梅のお陰で腹は無事でした。
情けも過ぐれば仇となる
お母さん!とりあえず差し入れありがとうございました!
必死だったので味はわかりませんが美味しかったような気がします。
でも次は絶対に断りますよ!
コメント